屋根に使われる素材の種類とは?それぞれのメリットとデメリットも紹介

雨や風などから建物を守るうえでも重要な役割を果たすのが屋根です。一口に屋根といっても、昔ながらの日本家屋に使用されている瓦をはじめ、近年では耐久性が高く軽量で加工のしやすい金属製の素材も屋根に使用されています。当然のことながらその土地ならではの気候や風土に合った屋根の素材は異なり、デザインや予算だけではなく機能性も重視して選ぶ必要があります。

そこで今回は、屋根に使用されている素材にはどのようなものがあるのか、それぞれのメリットやデメリットについても詳しく解説していきます。

屋根のまとめ

この記事でわかること

・屋根に使用されている素材にはどのようなものがあるのか
・素材のメリットやデメリットについて

屋根に使用されている素材の種類

屋根の素材

まずは一般住宅に使用されることの多い屋根の素材について、代表的なものをいくつかご紹介していきましょう。

日本国内の一般住宅で定番の屋根素材としては、カラーベストやガルバリウム鋼板が挙げられます。カラーベストはコロニアル、スレート屋根とよばれることも多く、セメントでできた薄い平板の形状の屋根素材です。ガルバリウム鋼板は見た目はカラーベストと似ていますが、金属製の屋根素材でカラーベストよりも耐久性が高い特徴があります。従来、金属製の屋根素材といえばトタンが定番でしたが、平成の時代に入ってガルバリウム鋼板は多くの住宅で使用されるようになり、現在では定番の屋根素材として定着しています。

伝統的な日本家屋や台風の多い地域などで古くから使用されてきた瓦は、数ある屋根素材のなかでも耐久性が高い特性があります。今でも瓦屋根の住宅は多く、リフォームや屋根の修理で瓦屋根を手掛ける業者も多いです。

これ以外にも、軽量で施工が簡単なアスファルトシングルやトタンなど、さまざまな屋根素材が存在します。ただし、屋根の補修やリフォームを手掛けている施工業者のなかには、特殊な素材の扱いに慣れていないケースも多く、事前に現地調査に来てもらい施工作業が可能であるかを判断してもらう必要があります。

屋根素材の特徴とメリット・デメリット

さまざまな屋根素材があることは分かりましたが、ここからはもう少し詳しく屋根素材の特徴について解説していきましょう。今回は日本国内で主に利用されている「カラーベスト」「ガルバリウム鋼板」「瓦」の3種類について、それぞれのメリット・デメリットについても紹介します。

屋根の特徴

カラーベスト

カラーベストという素材はケイミュー株式会社が販売している「コロニアル」という商品が絶大なシェアを占めており、実際の見積もり内容では商品名として表記されることも多いです。耐用年数は平均20年程度で、屋根の表面に塗装を施すのが前提となるため定期的なメンテナンスも不可欠です。特に紫外線の影響で屋根の色が褪せてしまったり、塗装が剥げてサビが進行したりといったリスクもあります。

近年では耐久性の面から、リフォームや屋根の葺き替え工事のタイミングでガルバリウム鋼板に切り替えるケースも多くなっています。

カラーベストのメリット

カラーベストの最大のメリットは安価なコストと作業のしやすさが挙げられます。特に施工のしやすさは数ある屋根素材のなかでもトップクラスで、屋根の葺き替え工事を専門としない板金工などでも手軽に扱えます。また、瓦素材に比べて同じ面積の重量を比較した場合、カラーベストのほうが4分の1程度の重さということもあり、工期も大幅に短縮できます。

素材自体も安価で施工がしやすいということは、その分屋根の工事にかかるコストを大幅に節約することができるということで多くの人気を集めた時期もありました。

カラーベストのデメリット

安価で施工がしやすいカラーベストにもデメリットが存在します。もっとも大きいポイントとしては耐久性の問題が挙げられます。カラーベストはセメントが素材となっており、金属製の屋根素材に比べて割れやすい特性があります。また、紫外線の影響によって色が褪せやすく、風雨にさらされることで風化しやすいという特性もあります。

そのため、屋根素材としての耐久性は20年程度と決して長くはなく、定期的にメンテナンスや補修をしないと短期間で屋根の葺き替え工事が必要になるケースもあります。

カラーベスト

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は金属製の屋根素材で、さまざまなメーカーが製造しています。表面にはアルミニウムと亜鉛などのメッキ加工が施されており、費用もそれほど高くないにもかかわらずある程度の耐久性が確保されているため、多くの一般住宅で採用されています。

従来は屋根のラインが縦方向に伸びている「縦葺き」が主流でしたが、最近の住宅では横方向に伸びる「横葺き」が主流となっています。縦葺きと横葺きでは建物のイメージがガラリと変わり、後者のほうがより近代的でデザイン性に優れていることから人気を集めています。

ガルバリウム鋼板のメリット

ガルバリウム鋼板の最大のメリットは、なんといってもコストパフォーマンスの高さが挙げられます。耐久性が確保されているにも関わらず、それほど素材のコストも高くなく、施工も簡単なため安価な工事が可能です。カラーベストの耐久性は20年前後である一方で、ガルバリウム鋼板の場合は30年以上もつケースもあり、近年人気を集めています。

ガルバリウム鋼板のデメリット

ガルバリウム鋼板は金属製の素材であるがゆえに、防音性が低いというデメリットが挙げられます。特に雨が降っているときなどは屋根からの雨音が室内に響きやすく、これを防ぐために断熱材や吸音材などを併用しなければなりません。また、表面に塗装を施す必要もあるため定期的なメンテナンスや点検が必要なほか、表面に傷が付きやすく慎重な作業が求められる点もデメリットとして考えられます。

ガルバリウム鋼板

一口に瓦といってもさまざまな素材のものがありますが、現在使用されているのはそのほとんどが陶器またはセメントで作られたものです。古くは粘土でできた瓦も存在していましたが、現在は流通量が極端に減り一般住宅で使用されることはほとんどありません。

近年では施工のしやすい軽量の瓦も登場しており、必ずしも従来のように施工が難しいものではなくなってきています。魚の鱗のように波打った形状のものをJ型、平板の形状のものをF型とよび、現在主流となっているのはF型の瓦です。

瓦のメリット

瓦の最大のメリットとしては挙げられるのは、極めて高い耐久性です。陶器製の瓦は適切なメンテナンスを行っていれば、50年以上もつとされており、これは数ある屋根素材のなかでもトップクラスの耐久性を誇ります。また、瓦屋根の家屋はそれだけで趣があり、古くから続く日本の伝統を感じさせてくれる情緒的なメリットもあります。

ちなみに瓦は他の屋根素材とは異なり、施工した際に屋根の下地と瓦の間にわずかな隙間ができ、通気性が確保されます。これによって屋根の下地が傷みにくくなるだけではなく、空気の層が断熱効果も生み快適な温度に保ってくれるメリットもあるのです。

瓦のデメリット

瓦のデメリットは、なんといってもメンテナンスの難しさが挙げられます。特に屋根の上部をつなぎとめておく漆喰の補修や、一部破損した瓦の修理など、定期的なメンテナンスをしないと雨漏りの原因になることも多いです。さらにこれを放置しておくと、屋根の下地までもが劣化してしまい、最悪の場合は屋根そのものの葺き替え工事が必要になることも。

また、そもそも瓦は雪の多い地域では使用できない特性もあり、適切なメンテナンスに対応できる業者が意外と少ないこともデメリットとして挙げられます。

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