
地デジが映らない時の原因や対処法を紹介
テレビを視聴していて、地デジが映らなくなった経験はありますか。普段当たり前のように見ていたはずのテレビが映らないと、焦ってしまいますよね。
地デジが映らない原因を知っていれば、冷静に対処できるため、焦らなくても大丈夫です。映らない原因によっては、自分で対処することも可能です。
本記事では、地デジが映らない場合に考えられる原因と、その対処法について紹介していきます。
目次
地デジが映らなくなった時に確認すること
地デジが映らない場合は、意外と単純な原因で見られなくなっている可能性があります。まずは自分でチェックできる部分を確認して、対処してみましょう。
コンセントが外れていないかどうか
まずは、コンセントが外れていないか確認しましょう。
実はコンセントが外れているケースが意外と多いのです。当然ですが、コンセントが差し込まれていなければ、テレビを視聴することはできません。
また、コンセントがささっていても、主電源が入っていないケースや、ブレーカーが落ちていたり、停電していたりするケースも考えられます。
チャンネル設定は正しくされているか
テレビのチャンネル設定がされているか確認してみましょう。
チャンネル設定されておらず映らない、というケースは、テレビを買い替えた際に起こりやすいです。
機種によっては自動でチャンネル設定をしてくれますが、そうでない機種は自分でチャンネル設定を行う必要があります。チャンネル設定は、メニュー画面から行うことができます。
また、リモコンの押し間違いなどで、地上アナログ放送やBS放送になっている可能性も考えられます。リモコンに「アナログ(旧機種)」「地デジ」「BS」のボタンがあるため、「デジタル」のボタンを押して、放送を切り替えてみましょう。
B-CASカードはしっかり差し込まれているか
B-CASカードがしっかり差し込まれているか確認しましょう。B-CASカードがセットされていないと、テレビ画面にエラー表示が表示されるため、すぐに気付くことができます。
B-CASカードには青(地デジ用)・赤(地デジ・BS・CS用)・オレンジ(ケーブルテレビ用)の3種類があり、地デジを視聴するためには青・赤どちらかのB-CASカードを正しく差し込む必要があります。
また、B-CASカードの刺さりが甘くないか、接触不良を起こしていないかも確認しましょう。一度抜き差し、端子部分(カード裏の金色部分)をティッシュや綿棒などで掃除すると良いでしょう。
ちなみに、最新の4K・8K対応テレビには、B-CASカードが付いていない場合もあります。
アンテナの向きが変わったり損傷したりしていないか
アンテナに問題がある場合も、地デジが映らない原因になります。
アンテナの向きがおかしくなっていたり、アンテナ自体が壊れていたりすると、電波が受信できず地デジが映りません。
鳥や強風によってアンテナの向きが変わることもありますし、経年劣化によってアンテナが壊れることもあります。
アンテナの異常は、専門業者による修理が必要になるケースもあります。
ブースターの電源が入っているか
ブースターは、テレビアンテナが受信した電波を増幅する機器です。
電波の受信環境が良好な建物では、ブースターが使用されていない場合もあります。
ブースターを使用している場合は、電源が入っているか確認してみましょう。ブースターの電源が切れていると、受信する電波が弱くなり、テレビが映らなくなることもあります。
ブースターの電源部は、テレビ本体の周辺にあることが多いですが、機種によっては屋外のアンテナ周辺に設置されていることもありますので、わからなければ専門の業者に相談しましょう。
アンテナレベルが低下していないか
電波の受信強度を示す「アンテナレベル」から、アンテナや周辺機器に異常がないかを確認できます。
テレビ本体のメニュー画面から「放送受信設定」に関する項目を選択すると、アンテナレベルが数値または色で表示されます。アンテナレベルが基準値より下回っていないかを確認してみてください。
詳しい確認手順やアンテナレベルの数値・基準は、メーカーやテレビの種類によって異なるため、取扱説明書を見ながら操作しましょう。
メーカーや機種にもよりますが、「22」や「44」が基準値とされていることが多いです。
基準値を下回っていた場合、アンテナレベルが低下していると考えられます。
この場合に想定される原因は、アンテナそのものの故障や傾き、周辺機器の異常など、原因は様々。アンテナの調整・交換や周辺機器の確認作業は素人には難しいため、知識のある専門業者に相談することをおすすめします。
テレビに表示されるエラー表示の種類と意味
ここからは、テレビ画面に表示されるエラー表示の種類と意味を紹介していきます。表示されたエラーコードが何を意味するかがわかれば、問題に応じた対処することができます。
E100
「E100」は、B-CASカードが挿入されていない時に出るエラーコードです。
テレビ本体にB-CASカードが挿入されているか確認しましょう。もし挿入されているのに表示が消えない場合は、接触不良の可能性があるので、カードを抜き差ししたり、カードを掃除してみてください。
E201
「E201」は、地デジの電波を受信する強度を表すアンテナレベルが下がっている時に表示されます。
つまり、アンテナからテレビを視聴するのに十分な電波を受信できていないということです。この場合、テレビの配線状況やアンテナ環境に異常があると考えられます。
受信した電波を適切に下げてくれる「アッテネーター」の電源をオフにすることで、改善されるケースもあります。
ケーブルの配線状況を確認したうえで、それでも改善が見られない場合は、テレビアンテナ本体の異常が考えられます。
屋外アンテナの調整・交換は高所作業になり危険ですので、専門業者に見てもらうのがいいでしょう。
E202
「E202」は、テレビに電波がまったく届いていないことを示します。
まずは壁や本体のアンテナ端子からケーブルが抜けていないか確認しましょう。
また、テレビのチャンネル設定の確認も忘れずに行いましょう。テレビのチャンネルは地域によって割り当てが異なるため、引越しなどで以前住んでいた地域の設定になっていて映らないケースがよくあります。
E203
「E203」は、放送休止しているチャンネルで表示されるエラーコードです。
放送休止中や深夜の点検中に発生することが多いので、先ずはチャンネルを現在放送中のものに切り替えて、映るかを確認してみてください。
番組表を確認し、もし放送休止でないのに映らない場合は、何らかの不具合が発生している可能性があります。
不具合が発生している場合、他のエラーコードと同様に、アンテナレベルの低下やケーブルの配線の問題を疑いましょう。
その他のエラー表示の意味
ここまで代表的なエラー表示を紹介しましたが、上記以外にも、様々なエラー表示があります。
よくあるエラーコードをまとめています。
・E101…B-CASカードが読み取れません。B-CASカードの抜き差しを試してください
・E102…このカードは使用できません。B-CASカードが挿入されているか確認してください
・E103…契約されていないチャンネルです。地デジのチャンネルに切り替えてください
・E200…放送されていないチャンネルです。地デジのチャンネルに切り替えてください
・E204…このチャンネルはありません。別のチャンネルに切り替えてください
・E205…視聴条件により視聴できません。有料放送の契約内容を確認してください
・E209…アンテナの接続に問題が生じました。アンテナの接続を切り、電源を入れ直してください
BSは映るけど地デジが映らない時の原因や対処法
BSは映るのに地デジが映らない時は、テレビの配線に問題があるか、アンテナレベルが適切ではないことが考えられます。
配線に問題がある場合は、テレビ裏の端子が抜けていないか、ケーブルが破損していないか確認しましょう。
ケーブルが破損していた場合は、家電量販店などで同じ型のケーブルを再購入しましょう。
配線を直しても解消しない場合は、アンテナレベルが高すぎるか低すぎる可能性があります。
アンテナレベルが高すぎる場合は、受信した電波を下げてくれる「アッテネーター」の電源をオンにしてみましょう。
アッテネーターの電源のオンオフは、機種によりますがテレビのメニュー画面で操作することができます。テレビの取扱説明書を確認してみてください。
それでも解消しない時は、アンテナ本体やブースターなどの周辺機器の故障、アンテナが傾いているなどの原因で、アンテナレベルが低下していることが考えられます。
アンテナが傾いたり向きが変わっている場合は、アンテナの位置を調整する必要がありますし、機器が故障している場合は、新しいものと交換が必要です。
一部のチャンネルだけ映らない時の原因や対処法
地デジの一部のチャンネルだけが映らない時は、接続不良の可能性があります。
ケーブルがしっかり接続されているか確認してみましょう。また、設定チャンネルが合っていないケースもありますので、テレビのメニュー画面から設定を確認してみてください。
ちなみに、一時的な原因にはなりますが、電波障害が起きている可能性もあります。電波障害が発生した場合は、自分では解決できないので、解消するのを待ちましょう。
4Kや8Kの放送が映らない時の原因や対処法
4Kや8Kの放送が映らない原因として、4K・8K対応の機器が揃っていないことが考えられます。
4K・8K放送を視聴するには、4K・8Kに対応したテレビ、チューナー、アンテナ、ケーブルが必要です。
これらすべてが揃っているか確認してみてください。分配器などの周辺機器を使用している場合も、4K・8K対応のものか確認しましょう。
また、テレビの外部入力設定が4K放送の画質に設定されていない可能性もあるため、設定を見直してみましょう。
それでも解消しない場合、4K・8Kアンテナ自体にトラブルが起きている可能性があります。
風や振動でアンテナが傾いてしまったり、飛来物や鳥がぶつかってアンテナが破損したりといったケースでは、アンテナの向きの調整や交換が必要です。
テレビ自体の画面が真っ暗になっている時の原因や対処法
テレビの画面が真っ暗でエラーコードも表示されない場合は、いくつかの原因が考えられます。
ここからは、画面が真っ暗になる原因と対処法を状況ごとに紹介していきます。
画面が真っ暗で音も聞こえない場合
画面が真っ暗で音もない状態を「ブラックアウト」と言います。
この場合は、まずテレビの主電源の状態を確認してみましょう。
電源ランプが赤や橙で点灯している場合、主電源は入っていますが、テレビの電源はスリープした状態です。
電源ボタンを押して、テレビの電源をオンにしてください。電源ランプが消灯している場合は、そもそも主電源が入っていないので、テレビの電源コードが抜けていないか確認しましょう。
また、レコーダーやゲームを使用される方に多いのが、入力切替が合っていないケースです。
テレビからレコーダー、テレビからゲームなどに入力切替をしてそのままになっている可能性があります。リモコンの「入力切替」を押して、入力を確認しましょう。
それでも解決しない場合は、ケーブルの接触不良やテレビ本体の故障が考えられます。
ケーブルを抜き差ししたり、ほこりが溜まっていないかチェックしましょう。テレビ本体の故障の場合は、メーカーや購入店に相談してみることをおすすめします。
音は聞こえるが画面が真っ暗の場合
音声は聞こえるのに画面が真っ暗な場合、接続している端子やケーブルに問題があるケースがあります。
それぞれの端子やケーブルがゆるんだり外れたりしていないか確認してみてください。
また、ネットワークサービスやデータ放送の関係で、内部処理に時間がかかっている可能性もあります。
その場合は、テレビ本体を再起動したり、ソフトウェアの更新をしたりすると解消できる場合があるようです。
少ないケースではありますが、テレビの基盤が故障しているケースも想定されます。
メーカーに修理が可能か問い合わせてみましょう。古い型のテレビだと、基盤が生産終了になっているおそれがあります。その場合、テレビの買い替えが必要になるかもしれません。
番組表は映るものの映像は映らない場合
テレビのメニュー画面から再度チャンネル設定を行ってみましょう。
一般的なチャンネル設定の手順を紹介します。
1.リモコンの「メニュー」あるいは「スタート」ボタンでメニュー画面を表示させる
2.「チャンネル設定」の項目を選択
3.「地デジ」(BS/CS放送も視聴する場合は「BS」「CS」も)の項目を選択
4.「再スキャン」の項目を選択→再設定
5.設定後、チャンネルが受信できるか確認する
チャンネル設定の操作手順はメーカーや機種で異なります。取扱説明書に従って設定を行いましょう。
画面にノイズが入る場合
画面にノイズが入る場合、以下の原因が考えられます。
・ケーブルの接続不良
・受信する電波に過不足がある
ケーブルの接続不良の場合は、ケーブルを抜き差ししたり、新しいケーブルに交換したりすることで、ノイズが解消する場合があります。
また、受信する電波が多すぎても不足しても、ノイズの原因になります。
「ブースター」を使って電波を増幅するか、壁の端子を増設をしてケーブルの延長を減らしましょう。
反対に電波塔の近くに住んでいる場合や、ブースターが電波を増幅しすぎている場合、電波過多になりやすいので、「ブースター」を調節するか、電波を適切に弱める「アッテネーター」を設置しましょう。
特定のチャンネルだけ映らない場合
特定のチャンネルだけ映らない時は、電波状況が悪いことが考えられます。アンテナレベルを確認し、電波の受信状況が悪ければアンテナの方角や位置自体を移設する必要があります。
受信自体に問題がある場合は、チャンネルスキャンを行うと改善されることもあります。
復帰が難しかったら専門のアンテナ業者に相談する方が良い
今まで映っていたはずのテレビが映らなくなれば、誰もが焦ってしまいます。
地デジ放送が映らなくなった時に確認する項目は、
・B-CASカードが正しく挿入されているか
・コンセントが外れていないか
・チャンネル設定がされているか
・配線に問題がないか
があげられます。
これらの方法で解消できない場合は、アンテナや周辺機器、電波状況などに問題があるかもしれません。アンテナや電波状況の点検・対処は簡単ではないため、自力での復帰は難しいでしょう。
あらゆる対処法でも復帰できない場合は、専門のアンテナ業者に相談することをおすすめします。経験や知識の豊富なプロに、原因を突き止めて解決してもらいましょう。