• テレビアンテナ工事
  • テレビアンテナのトラブルに対応できる記事をまとめています。テレビが映らない、テレビアンテナが台風や強風で壊れたなど状況に応じてどう対処すべきかを解決することができます。また、テレビアンテナの基礎知識や仕組みの解説も記載してありますのでテレビアンテナを選ぶ際の目安、メーカーの特徴、メリットデメリット、工事の流れもご理解いただけます。
アンテナ設置工事DIY 専門業者の作業まとめ

アンテナ設置工事DIY 専門業者の作業まとめ

テレビのアンテナ工事を自分でやりたいと思っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、調べてみるとなかなか複雑な仕組みで対応できるのか疑問を抱く方もいらっしゃるでしょう。

まずは、テレビ電波とアンテナ設置工事の全体的な仕組みと専門業者が実際におこなっている設置の流れから理解を深めてみてはいかがでしょうか。

簡単に設置できるテレビアンテナの種類もあるので参考にしてみてください。

この記事でわかること

・テレビ電波の基本的な仕組み
・アンテナの種類を特徴から選ぶ
・アンテナ設置工事DIYと専門業者の作業事例

テレビ電波とアンテナの仕組みについて

テレビ電波塔と言われる地上デジタル放送を送信しているものが無数に存在します。

東京23区で説明すると東京スカイツリーが全体をカバーしており、多摩地区では奥多摩の方に中継局の電波塔が数点存在あります。

また沖縄~北海道まで日本全国に存在します。

この各地にある電波塔から地上デジタル放送が各ご家庭のテレビアンテナに送られています。

そして、テレビ電波塔から360度へまっすぐ送信されているので設置されているテレビアンテナがキャッチできるように向きを調節しなければテレビにキレイな映像が映ることはありません。

また、まっすぐに発信されている電波は高層ビルなど高い遮蔽物に弱い為、遮蔽物の後ろにあるテレビアンテナでは電波障害が起きテレビが映らないということがあります。

近年ではアンテナの高さや向きの設定を間違えたり、自然災害の影響でズレたりしなければ電波障害は起きにくくなっているといえます。

仮に、電波障害でテレビアンテナが機能せずテレビが映らない状況があったとしてもケーブルテレビや光TVといった有料契約でのテレビの視聴も可能となっています。

電波塔の位置確認サイト https://tv-area.jp/#/

テレビアンテナの種類はなにがあるのか

テレビアンテナといっても代表的なもので八木式アンテナ、デザインアンテナ、ユニコーン、室内アンテナ、パラスタックアンテナと分かれています。

全てUHFアンテナと言われるジャンルに入り、地上デジタル放送を視聴するためのテレビアンテナです。

BS/CSアンテナの種類はなにがあるのか

BS/CSアンテナは上空にある衛星からBS衛星放送波・CS衛星放送波を受信でき、地上デジタル放送では放映されていない番組が視聴できます。

BS衛星放送・CS衛星放送は無料で視聴できる番組と有料の番組にわかれており、東経110度から発信される右旋の放送波は全て無料となっています。

また、東経110・124・128度から発信される左旋の放送波は全て有料となり契約者のみ視聴可能です。

通称「BS/CSアンテナ」と呼ばれていますが正式名称はパラボラアンテナです。

次に、BS/CSアンテナの種類についてですが、こちらは外観や見た目はほとんど変わりません。

どの周波数に対応しているかによって分かれており、アンテナ設置位置の受信レベルによって円盤の大きさが変わってきます。

BS専用、CS専用と「片方のみ対応のパラボラアンテナ」もあれば「両方対応のパラボラアンテナ」もあります。

そして、衛星ごと「東経110・124・128度のどれに対応」しているのかにもよって分かれています。

それぞれの種類によって価格も分かれており、受信状態がよければ円盤が小さいサイズで済みますし、受信状態が悪ければ大きいサイズと変わっていき、専用の部品も対応した部品を選ぶ必要があります。

アンテナ設置工事は条件に合わせて工夫する

アンテナ設置工事は条件に合わせて工夫する

ここまではアンテナの基礎知識としてご紹介してきましたが、ここからは実際にDIYでアンテナ工事ができるかをご紹介していきます。

どの工事にもそうですが条件によって工事の工程も変わってくることがあります。

地上デジタル放送ではテレビアンテナ工事における条件の良いケースというのがあり、それは「電界地域が強電界、または中電界地域である」ということです。

また、BS/CSアンテナにおいては放送衛星の方角(南西または南南西)に高いビルなどの遮蔽物が存在しないことです。

テレビアンテナ設置工事 条件の良いケース

設置方法はのちほど解説しますのでまずは、大まかな流れを把握しましょう。

はじめにテレビアンテナを設置工事する地域がどのくらいの受信レベルなのか測定器を使用して測ります。

テレビアンテナを設置するには屋根上や外壁にアンテナを仮止めし、向きを調整しながら安定した受信ができる方向を探ります。

向きを動かしてからテレビをチェックしに行くとなると何度も昇降をくりかえさなければならないのでとても危険です。

そこで使用するのがレベルチェッカーという点検アイテムになります。

テレビアンテナを設置した後にアンテナから延びるケーブルをレベルチェッカーにつなぎアンテナの向きを変えながら測定していく流れになります。

レベルチェッカーの説明書に規格表があるのでこちらの数値を参考にして中間の数値で設定します。

というのも、数値が高すぎると電波が強すぎてノイズが発生したり、低すぎると映像が乱れるということがある為です。

レベルチェッカーの価格がメーカーから発売しているもので3~5万円ぐらいするので今回しか使用しないことを考えるとレンタル業者から借りるのが賢明です。

受信するテレビアンテナレベルが安定したところでテレビアンテナをしっかり固定して実際にテレビでチャンネルが映るかを確認して完了です。

強電界地域限定の簡単な室内アンテナ

ここまでの流れでDIYが難しいという方はお近くのハウスメーカー・工務店などに「この地域(設置する地域)が強電界地域なのか」を聞いてみましょう。

もし、強電界地域であれば労力を使ってリスクのある屋根上や外壁にテレビアンテナを設置する必要はありません。

というのも、強電界地域限定で室内に設置ができるテレビアンテナがあるからです。

この室内用のテレビアンテナはテレビの近くに置き、ケーブルで直接つなぐだけという、とても簡単なテレビアンテナです。

とても使い勝手のいいテレビアンテナに聞こえますが、気を付けるポイントもあります。

例えば、現状は強電界地域だとしてもこの先にビルなどの遮蔽物が建つ可能性もあります。

そして、現状は安定してテレビ視聴ができたとしても室内用テレビアンテナではいつか限界が来る可能性があります。

また、テレビアンテナの受信レベルは天候に影響されやすいところもあり、雨や台風がきたときに映像の乱れが発生する可能性があります。

もし、室内用テレビアンテナを購入するのであれば、機種の「受信可能距離が遠く」「動作利得が高いもの」をなるべく選び、受信距離の調整やブースターなどで受信レベルを調整できるものを選択しましょう。

電界地域について

電界地域とはテレビアンテナの受信レベルがどのくらい可能なのかを表しており、「容易に受信できる地域」を強電界地域といい、「少し弱い地域」を中電界地域、「受信できるかどうかのギリギリの地域」を弱電界地域と呼びます。

以前のアナログ放送に比べ、地上デジタル放送は高さのあるスカイツリーが電波を発信しているため、ほぼ遮蔽物がなくなりました。

ですが、未だに東京でもくぼんでいる土地の地域は受信するテレビアンテナレベルが弱く、強電界地域であるにも関わらず難視聴地域ということがあります。

では、テレビが映らないのかというとそうとは限りません。

こういった難視聴地域に対して対応してくれるのがケーブルテレビと光TVです。

ケーブルテレビや光TVは月額費用がかかりますが安定したテレビ視聴が可能となります。

これから引っ越しをお考えの方は引っ越し先がどの電界地域なのかを先に確認することをオススメします。

そして、テレビアンテナを選ぶ際はどの電界地域向きなのかをしっかり確認してから購入しましょう。

電界地域別オススメのアンテナ機種

強電界地域限定であれば設置が簡単な室内アンテナですが、テレビ電波は基本的に高い位置に設置することで安定したテレビ視聴が可能になります。

なので、できれば外壁や屋根上に設置するアンテナ機種を選んでいただきたいと思います。

強電界地域~中電界地域であればデザインアンテナがオススメです。

こちらのアンテナはBOX型のデザインで、カラーが豊富に選べるので外観を損なわいと人気の機種になります。

中~弱電界地域であれば安定感とコストパフォーマンスのいい八木式アンテナがオススメです。

こちらは外観が少し無骨ですが動作利得が高く安定したテレビ視聴が可能となります。

弱電界地域であればパラスタックアンテナがオススメです。

こちらは八木式アンテナと似た外観で動作利得がもっとも高い機種になります。

テレビアンテナ設置工事の流れ

テレビアンテナ設置工事の流れ

電界地域別にテレビアンテナの選び方の理解を深めていただけたでしょうか。

ここからは実際にアンテナ工事をする為の大切な準備や用意などを説明していきます。

放送電波がテレビまで送られるイメージ

まずはじめに、こちらの放送電波がテレビまで送られてくる流れをイメージしましょう。

電波塔→テレビアンテナ→屋外ブースター(場合による)→引き込み口→屋内ブースター(場合による)→分配器→各部屋のアンテナ端子→各部屋のテレビ

※「→」は全てケーブルです。

テレビアンテナを設置したあとにケーブルを使って室内の分配器につなぐ必要があるので工事を行う前にどこに分配器があるのか把握しておきましょう。

分配器の設置位置を見つける

ほとんどの場合、住居を建てる際に工務店やハウスメーカーが分配器から室内のアンテナ端子までケーブル配線を施しています。

分配器の位置は一般的に風呂場の天井裏に取り付けてあることが多いようです。

風呂場の天井裏に分配器が無い場合はロフト・クローゼット・靴箱・情報分電盤・天井裏に設置されている場合もあります。

建築された建物によって設置位置やどこまで配線されているかなど違いがあるため、詳しいことについては家を建築した工務店やハウスメーカーに問い合わせましょう。

そして、通常の流れであればテレビアンテナからケーブルを引き込み口までつなぐことで室内の分配器までつながります。

あとは室内のアンテナ端子からテレビにケーブルをつなぐだけでテレビが見られるようになります。

また、テレビアンテナの設置位置を想定して引き込み口が用意されている場合は、「アンテナ受信強度を事前に調べている」または、「電波塔の方向に遮蔽物が無いためそこに設置した」という可能性があるのでテレビアンテナを引き込み口から近い場所に設置して試してみましょう。

その他にも、部屋数からみてテレビを複数設置することはない状況においては分配器を必要としませんので設置されていないでしょう。

この場合は、引き込み口から室内のアンテナ端子までケーブル配線が施されている状態なので、テレビアンテナから引き込み口までケーブルをつなぐだけでテレビを視聴することができます。

アンテナケーブルについて

テレビアンテナ、引き込み口、分配器それぞれの位置によって必要なケーブルの長さが変わってきます。

なので、購入する前にしっかりと長さを測ってからアンテナケーブルを購入しましょう。

テレビアンテナ設置工事の仕組みと分配器の場所を把握と必要な長さのアンテナケーブルを準備できたらテレビアンテナ設置に移っていきます。

テレビアンテナの土台を設置する

イメージがついたところで実際にテレビアンテナの設置を進めていきましょう。

まず、前もって決めておいた設置位置に、土台になる固定器具を取り付けます。

アンテナの設置工事というのは屋根上・外壁に関わらず、はじめに土台となる固定器具を取り付けてからテレビアンテナ本体を設置する流れになります。

この土台となる固定器具は直接、屋根上や外壁に設置するので防水加工も必要となります。

この「土台になる固定器具」というのは、屋根上に設置する場合は「屋根馬」が固定器具となり、屋根裏や外壁に設置する場合は「サイドベース(壁面金具)」になります。

屋根馬を設置する場合は屋根上に登って屋根馬の位置を決め、支線で屋根馬を固定してからアンテナマストを固定します。

サイドベース(壁面金具)を設置する場合は設置位置まで脚立で登り、ボルトとビスでサイドベース(壁面金具)を固定します。

サイドベース(壁面金具)の設置は壁に直接穴をあけるのでコーキングによる防水加工を忘れずにおこないましょう。

テレビアンテナ本体を設置して最終調整

固定器具を設置できたらテレビアンテナ本体をアンテナマストさして支線で固定します。固定する前にレベルチェッカーで計測しながらアンテナの向きを調整しましょう。

また、テレビアンテナの向き調整を2人でおこなえるのであれば、テレビアンテナとテレビを直接ケーブルでつなぎ、一人はアンテナの向きを調整し、もう1人がテレビでアンテナレベルを確認できるのでレベルチェッカーは不要になります。

また、二人で作業にあたれば危険な状況にならないよう声をかけあって助けあえるので安心して作業に取り組めます。

テレビアンテナを設置できましたのでつぎにアンテナケーブルを引き込み口へつなぎましょう

もし、引き込み口がない部屋にケーブルを通す場合はエアコンダクトの穴を利用するのも一つの手です。

最後にアンテナ端子とテレビをケーブルでつないでテレビの映像がしっかり映るか確認しましょう。

※補足

・テレビアンテナとBS/CSアンテナを両方設置する場合に、アンテナからテレビまでのケーブルが1本だとする場合
「テレビアンテナ・BS/CSアンテナ→混合器→屋外ブースター(場合による)→引き込み口→屋内ブースター(場合による)→分配器→各部屋のアンテナ端子→各部屋のテレビ
という流れになり、間にケーブルを1本にまとめる混合器が必要になります。
そして、1つにまとまった放送電波をわけるために「分配器とアンテナ端子」の間か「アンテナ端子とテレビ」の間に分波器を設置し、アンテナケーブルを分ける必要があります。
地上デジタル放送とBS/CS放送のケーブルをそれぞれテレビに取り付ける必要があるためです。
テレビを設置してある部屋にアンテナ端子が2つある場合は、「引き込み口と分配器」の間か「分配器とアンテナ端子」の間で分波器を設置しアンテナケーブルを分けてアンテナ端子からテレビにそれぞれ接続しましょう

アンテナ設置工事専門業者に依頼しよう

ここまで読んでみて「予想を超える」と思った方は業者に依頼することをオススメします。アンテナ設置工事専門業者では安定した最高の結果を得られることは間違いないでしょう。

そもそも、なぜ専門の業者がいるのかという点について説明しておきます。

テレビアンテナ設置工事というのは、高所にテレビアンテナを設置することが必要となることがほとんどです。

なので、テレビアンテナ本体や部品・工具を持ちながら屋根上や長い脚立を登って作業をしなければなりません。

これはとてもリスクを伴う作業であり、慣れていない方にとっては全て初めての経験となるためリスク回避ができません。

そして、テレビアンテナ本体と部品や工具を事前に全て用意しておくことが必要なので、用意する手間と費用を考えるとどちらがいいのか明白です。

テレビアンテナ本体と部品や工具を購入する前にシミュレーションをしてみてもし、少しでもリスクが高いと思えるのであればテレビアンテナ設置工事を専門の業者に依頼するのがいいでしょう。

八木式アンテナ設置の流れ

八木式アンテナ本体を組み立てて設置に必要な部品と工具を持って脚立で屋根上に登ります。

※八木式アンテナやパラスタックアンテナは非常に大きいので屋根に登る際は細心の注意をはらってください。

八木式アンテナの設置位置については基本的には屋根の中央ですが勾配な箇所や電波塔に向かって遮蔽物がある箇所は避けましょう。

設置位置を決めたら屋根四隅の破風に穴をあけてステーアンカーを取り付けます。次に支線リングでターンバックルを屋根馬に取り付け、ステーアンカーとターンバックルを支線でつなげて屋根馬を固定します。

八木式アンテナ本体にマストをつけ屋根馬にさし込みボルトで固定します。

周りの建物のアンテナの向きを参考にして八木式アンテナの方向を決めて、そのあとレベルチェッカーで測定しながら正確な方角を決定してください。

最後にアンテナマストが水平になるよう水平器でチェックしながら支線で八木式アンテナをしっかり固定し設置完了です。

デザインアンテナ設置の流れ

デザインアンテナ本体は組み立てた状態になっていますので、あらかじめ設置したい場所に脚立をたてて、必要な部品と工具を持って登ります。
※デザインアンテナは脚立上で作業をするので屋根上より不安定になります。

なので、サイドベース(壁面金具)を設置してから本体を取りに戻るほうが荷物を減らせるので安定するでしょう。

設置位置にボルトでサイドベース(壁面金具)を固定します。

八木式アンテナ同様こちらも水平になるよう水平器でチェックしながらしっかり固定しましょう。

デザインアンテナの本体裏側下部に差し込み口が用意されているのでサイドベース(壁面金具)に設置しましょう。

最後に、正確な方角にするためレベルチェッカーで測定しながらデザインアンテナの方向を微調整して設置完了です。

アンテナの設置位置がうまく受信できない場合

もし、通常の設置方法でアンテナの受信レベルが低く、テレビが映らないようであれば必要な部品を設置して再調整をする必要があります。

ここでもう1度、全体の流れを確認してください。

電波塔→テレビアンテナ→屋外ブースター(場合による)→引き込み口→屋内ブースター(場合による)→分配器→各部屋のアンテナ端子→各部屋のテレビ

こちらの色付きの部分が今回の部品を設置する箇所になります。

アンテナブースターについて

アンテナブースターは地域の条件によって受信レベルが低い=弱電界地域の場合に放送電波を増幅するアンテナ部品になります。

屋外用であればアンテナ本体の近く(マストあたり)に設置し、屋内であれば「引き込み口→分配器」の間に設置をします。
※アンテナ本体とブースターが近すぎると電波障害が発生する場合があるのでなるべく距離(1m)をあけましょう。

アンテナブースター本体と電源部分でセットになり電気を供給する必要があります。

アンテナケーブルを通して電気を供給するのでこの間に電気をカットする要素(部品・ケーブル・端子全て)は省いて交換をしてください。
※端子の種類によっては電気を遮断するものもあります。

ブースター本体はアンテナへ、電源部分は室内でコンセントから電源供給します。

冒頭でも紹介しましたがアンテナレベルが強すぎる場合もテレビが映らないのでこちらも調整が必要です。

入力ATTスイッチやゲインコントロール調整の幅が広いブースターであれば臨機応変に調整できることでしょう。

それでも、もし強すぎるようでしたら「減衰器」を「分配器とアンテナ端子」の間か「アンテナ端子とテレビ」の間に接続して調整してみましょう。

BS/CS・4K8Kアンテナ設置工事の流れ

BS/CS・4K8Kアンテナ設置工事の流れ

次に地上デジタル放送とBS/CS/4K8K放送のアンテナを設置する場合について紹介していきます。

テレビアンテナ本体や部品には地上デジタル放送・BS/CS放送・4K8K放送の「それぞれ専用とした」ものや「組み合わせて対応している」または、「全て対応している」ものにわかれています。

すでに設置してあるアンテナとケーブルその他部品全てが「地デジだけ対応」している場合には「4K8Kに対応したBS/CSアンテナ」と「BS/CS・4K8K対応のケーブル・部品」に買い替えるor新規購入する必要があります。

イチから全て用意する必要がある為、テレビアンテナ設置工事より難易度がたかいと言えるでしょう。

衛星電波がテレビまで送られるイメージ

BS/CS/4K8K衛星電波がテレビまで送られる全体の流れはこちらになります。

BS/CS/4K8K衛星→BS/CS/4K8Kアンテナ→混合器(場合による)→屋外ブースター(場合による)→引き込み口→屋内ブースター(場合による)→分配器→分波器(場合による)→各部屋のアンテナ端子→各部屋のテレビ

こちらはケーブル配線がキレイにスッキリまとまる流れです。

こちらは建築した際に「引き込み口→分配器」の間を地デジ・BS/CS/4K8K対応のケーブル1本にまとめている場合になります。

テレビアンテナ専門業者に依頼した方がいいケース

もし、「引き込み口→分配器」をつなぐケーブルが地デジ専用ケーブル1本だけになっている場合であれば、

BS/CS/4K8K衛星→BS/CS/4K8Kアンテナ→屋外ブースター(場合による)又は屋内ブースター(場合による)→分配器→各部屋のテレビ

となり、引き込み口が無いためケーブル配線の通し方も考えなければなりませんし、先程もあげましたがアンテナやケーブル・部品すべてをBS/CS/4K8K対応に新規設置する必要があります。

この場合はテレビアンテナ専門業者に依頼した方が無難かと思われます。

それでも、チャレンジしてみたい方の為にBS/CS/4K8Kアンテナの設置方法を基本情報の後に記載しておきますので参照してみてください。

BS/CS/4K8Kアンテナの仕組みについて

BS放送はBroadcasting(放送) Satellites(衛星)=通称、放送衛星と呼ばれています。

そして、CS放送はCommunication(通信) Satellites(衛星)=通称、通信衛星と呼ばれています。

BS/CS/4K8Kアンテナの正式名称はパラボラアンテナです。

BS/CS/4K8K放送の仕組みは、上空にある衛星から電波をBS/CS/4K8Kアンテナで受信することで専門チャンネルや高画質映像をテレビでみることができます。

BS/CS/4K8Kアンテナの方角について

そのBS/CS/4K8K放送用の衛星は2種類あり、東経110度と東経124・128度の位置にあります。

そのため、BS/CS/4K8Kアンテナはテレビアンテナと異なり上下左右に方向を調整します。

東経110度の方角は南西にあり、東経124・128度は南南西にあります。

東経110度と東経124・128度は方向が違うので両方とも視聴するのであればアンテナを2つ設置する必要があります。

この方角調整は正確に、とてもシビアにおこなわなければ視聴することは難しいと言われています。

衛星に向けるアンテナの方角の違いと特徴

また、衛星2つにも意味があり東経110度はBS放送でWOWOWなどが視聴可能、CS放送ではスカパー(一般契約)などが視聴可能です。

BS放送は東経110度のみ送信されており、一部の番組は無料となっています。

衛星から送信されている電波(放送波)には向きがあり、右旋が無料番組・左旋が有料番組となります。

なので、BS対応アンテナを設置するだけで無料番組は視聴可能です。

そして、CS放送の東経124・128度はスカパーのプレミアム契約となっています。

BS/CS/4K8Kアンテナの種類について

BS/CS/4K8Kアンテナはそれぞれ「BS or CS or 4K8K」の組み合わせを対応しているかどうか。

そして「110度or 124・128度」の「それぞれ専用とした」ものか「組み合わせて対応している」ものにわかれています。

BS/CS/4K8K衛星放送を全て視聴したい場合は全て対応したパラボラアンテナを選びましょう。

BS/CS放送の通常契約だけであれば「東経110度対応のBS/CS対応アンテナ」を選択しましょう。

また、4K8Kでのテレビ購入でも気を付けることがあります。

それは「4K対応テレビ」と「4Kテレビ」と表記されている4K用で発売されているテレビです。

「4K対応テレビ」はスペックは4Kに対応しているけど4Kチューナーはついていないので別途購入する必要があります。

「4Kテレビ」はスペックもチューナーも全て搭載されていますので4Kチューナーは必要ありません。

BS/CS/4K8Kアンテナ設置の仕組み

設置工事の前に、BS/CS/4K8Kアンテナ設置について仕組みを把握しておかなければならないので先に紹介しておきます。

BS/CS/4K8Kアンテナはテレビアンテナと異なり上下左右にも方向を調整する必要があります。

方角と仰角は「衛星アンテナ 方位角・仰角・偏波面傾き角一覧表」が公開されていますので検索して確認してみてください。

おおまかになりますが、南南西の方角に向けて40度~45度の仰角が基本となります。

一覧表をごらんになればわかりますが位置(地域)によって設定が異なります。

また、BS/CS/4K8Kアンテナを向ける方角に高いマンションなどの遮蔽物が無いか事前に確認しておく必要があります。

もし、遮蔽物があれば受信が困難になるからです。

※補足

室内用に発売されているBS/CS/4K8Kアンテナがありますが条件がいい場合でないとキレイに視聴できない可能性があります。
窓の近くで遮蔽物がカーテンのみの場合は視聴できるのですが設置してみないとその位置が100%みれるとは限りません。
また、固定できないので少し位置がズレると映像がブレるということも起こります。

次に、どのようにアンテナケーブルを引き込むかも考えた上で、BS/CS/4K8Kアンテナの設置位置を決めましょう。

BS/CS/4K8Kアンテナにはレベルインジケーターが付いているものがあり、正しい方向に向けて電波を受信すればLEDが消えるというものです。

非常に作業が楽になるため、レベルインジケーターが付いたBS/CS/4K8Kアンテナがおすすめです。

BS/CS/4K8Kアンテナ設置工事では少し複雑になってきますのでひとつずつ冷静に紐解いていってください。

BS/CS/4K8Kアンテナを設置

もし、BS/CS/4K8Kアンテナとテレビアンテナを両方とも設置するのであれば屋根上がいいといえます。

同じ位置にすることでケーブル配線もまとめられますし、部品も全て対応したものにして1つにまとめられます。

また、BS/CS/4K8Kアンテナだけを設置するのであればDIYでも対応しやすいベランダにも設置することができます。

設置位置ですが、屋根上はテレビアンテナと同じで屋根馬を固定→アンテナマスト固定→BS/CS/4K8Kアンテナ本体を設置します。

外壁ではテレビアンテナ同様にサイドベース(壁面金具)を固定→アンテナマスト固定BS/CS/4K8Kアンテナ本体を設置します。

ベランダでは付属のベースをベランダに挟み込みBS/CS/4K8Kアンテナのキットを固定します。

そして、BS/CS/4K8Kアンテナ本体をベースに仮止めし、角度の調整をおこなうのですが、事前にアンテナケーブルをテレビ本体に接続しておきましょう。

1部屋でBS/CS/4K8K番組を視聴するのであればサッシの隙間を薄型ケーブルで通すか、エアコンダクトの穴を活用してみてください。

また、別の部屋でもBS/CS/4K8K番組を見るさいはBS/CS/4K8Kアンテナ→分配器→テレビの順番で接続します。

テレビアンテナ設置工事をDIYおこなう方法を紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?

設置に必要な条件がところどころ出てきますので忘れないようにしてください。

テレビアンテナ設置工事はDIYか業者か

テレビアンテナ設置工事は目的を明確にしてそれにあう条件を把握しておけばDIYは可能です。

しかし、DIYは慣れた人ではないと手間と時間がかかります。

慣れていない方では1日を費やしても完成できないこともあるでしょう。

そして、2人以上で作業に当たらなければ危険度やリスクもかなり高い作業になることでしょう。

ですが、費用面で考えた場合にDIYと業者に依頼するのでは数万円の差があります。

これをどうとらえるかは時間がある人と無い人で全くかわってくると思いますのでTPOに合わせてアンテナ設置専門業者に依頼するのもいいでしょう

テレビアンテナ設置工事のリスク回避

テレビアンテナ設置工事は24時間365日対応していますが雨が降っている日は特に細心の注意をもって臨んでいます。

足場がぬかるむこともありますし、アンテナ本体・部品・工具を持ちながら屋根上での作業や、脚立の昇り降りは非常に神経を使う作業になります。

そして、屋根にも様々な種類があり、しっかり足場を踏みしめてつまずかないよう気を付けています。

また、屋根の勾配が一軒一軒違いますのでこの状況で毎日違う現場の作業に取り組んでいるため高さでひるむこともありませんし、どのぐらいまで安全に対応可能なのかという認識も経験を積み重ねて心得ています。

アンテナ設置工事まとめ

まとめ

自分でテレビアンテナ工事を行うことはできますが、リスクも相当あります。

リスクを覚悟してチャレンジしたいという方でなければ、おすすめはできません。

そのため、テレビアンテナ設置工事は業者に頼むのがおすすめです。

業者にテレビアンテナ設置工事を頼むときは業者のテレビアンテナ設置工事の流れを事前に把握しておき急なトラブルがあっても心構えができます。

ぜひ参考にしてみてください。

弊社は、アンテナの専門業者として様々な工事に対応しています。これまでの、経験・ノウハウを活かし、電波状況など各ご家庭に応じたベストなアンテナ工事を提案することが可能、です。アンテナ工事でお悩みの際には、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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