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  • テレビアンテナのトラブルに対応できる記事をまとめています。テレビが映らない、テレビアンテナが台風や強風で壊れたなど状況に応じてどう対処すべきかを解決することができます。また、テレビアンテナの基礎知識や仕組みの解説も記載してありますのでテレビアンテナを選ぶ際の目安、メーカーの特徴、メリットデメリット、工事の流れもご理解いただけます。
弱電界地域ならパラスタックアンテナがおすすめ!その理由とは?

弱電界地域ならパラスタックアンテナがおすすめ!その理由とは?

弱電界地域(テレビの電波が弱いエリア)だと、アンテナの性能によっては安定したテレビの視聴ができません。地デジの電波を受信できず、映像が乱れたり映らなくなったりしてしまうのです。それでは、快適に地デジ放送を楽しむことができませんね。

そんな弱電界地域にお住まいの方は、パラスタックアンテナを利用するのがおすすめです。パラスタックアンテナに交換することで、安定したテレビの視聴が可能になる場合があるのです。そこで今回は、パラスタックアンテナとは何か、なぜ弱電界地域でおすすめなのかについて詳しく紹介していきます。

はじめに、パラスタックアンテナとは何なのか、その意味や基本的な仕組み、主な用途について紹介しましょう。

パラスタックアンテナとは

はじめに、パラスタックアンテナとは何なのか、その意味や基本的な仕組み、主な用途について紹介しましょう。

パラスタックアンテナの語源と意味

そもそも「パラスタック」という言葉は「パラレル(水平)」と「スタック(垂直)」を組み合わせたものです。一般的なアンテナを水平方向と垂直方向に組み合わせた場合と同等の性能を実現できることから、パラスタックアンテナと呼ばれています。

ちなみに、パラスタックアンテナは別名「電波障害用アンテナ」や「高性能アンテナ」と呼ばれることもあります。

パラスタックアンテナの基本的な仕組み

一般的にテレビ用アンテナと聞くと、住宅の屋根に設置されている風見鶏のような形状のものをイメージする方が多いと思います。このようなアンテナは「八木式アンテナ」とよばれ、極めて高性能なテレビアンテナとして知られており、普及率もとても多いアンテナです。

パラスタックアンテナは水平方向と垂直方向から電波を受信できるような形状となっており、一方向から受信するアンテナに比べて受信効率が高くなります。

弱電界地域で利用される

電波の受信効率が高いパラスタックアンテナは、主に弱電界地域で利用されるケースが多いです。弱電界とは、その名の通り電波が届きにくい場所を指します。携帯電話をイメージすると分かりやすいですが、地下やビルの中などに入ると、電波が弱くなることがあります。これは建物が障害物となって電波を届きにくくしていることが主な要因なのですが、これと同じようなことがテレビ用の電波でも発生します。

特にテレビの電波は基地局から広範囲にわたって電波を吹くのですが、基地局から自宅までの間に山や高いビルなどが密集していると、電波の強度が弱く受信できないことがあります。その結果、自宅にアンテナを立てているにもかかわらず、室内に設置したテレビに映像が映らないといったケースもあるのです。

このような場合に、電波を効率良く受信できるパラスタックアンテナがよく使用されます。

その他のアンテナの種類と形状の違い

パラスタックアンテナは高性能で弱電界地域でも活躍することが分かりましたが、テレビアンテナとして使用されるのはパラスタックアンテナ以外にもさまざまな種類があります。

地上波(地デジ電波)を受信するアンテナとしては主に「八木式アンテナ」「デザインアンテナ」「室内アンテナ」の3種類があるのですが、今回紹介しているパラスタックアンテナは八木式アンテナに分類されます。これとは違い、デザインアンテナは長方形のものが多く、一見するとテレビアンテナと認識できないほどスタイリッシュな見た目をしています。そのため、自宅の外観を損ねたくない方にとってデザインアンテナは最適な選択肢といえるでしょう。

室内アンテナはその名の通り屋内で利用するタイプのアンテナで、十数センチメートル程度のコンパクトな大きさであるため、置き場所に困ることもありません。

ちなみに、電波強度がもっとも高いのは八木式アンテナ、次いでデザインアンテナ、室内アンテナはもっとも電波強度が弱い部類に入ります。

弱電界地域にパラスタックアンテナがおすすめの理由

アンテナによっては安定したテレビの視聴が難しい弱電界地域でも、電波強度の高いパラスタックアンテナにすることで改善できるかもしれません。それでは早速、パラスタックアンテナが弱電界地域でおすすめの理由について紹介していきます。

素子が多い

パラスタックアンテナの特徴は、素子(エレメント)の数が多いことです。八木式アンテナを観察してみると分かるのですが、小さな骨のようなアンテナが何本も付いています。この骨のように見える1本1本のアンテナのことを素子と呼びますが、基本的には、素子の数が多いほどテレビアンテナの性能は高いとされているのです。

一般的な八木式アンテナでは、14素子や20素子などがあります。これに対し、パラスタックアンテナは素子の数を増やすため、素子をつなぐ導波器とよばれるパーツが「X」の形状になっています。これにより、上位機種のパラスタックアンテナでは27素子や30素子の製品も存在します。

そのため、パラスタックアンテナはとても高性能なテレビアンテナと言われているのです。

弱電界地域でもしっかり電波を受信

弱電界地域でパラスタックアンテナがおすすめの理由は、高性能なので弱い電波でも受信することができる点が挙げられます。最近ではデザイン性を重視した住宅も増えており、景観との兼ね合いや調和をとるためにデザインアンテナを設置するケースもあります。しかし、テレビの電波状況が良好な立地であれば問題ないのですが、デザインアンテナは指向性にも大きく左右されるため、必ずしも安定的にテレビが映るようになるとは限りません。

また、特に都心部の住宅においては、新築当時は電波状況が良好であったにもかかわらず、その後近隣に高層ビルやマンションが立ち並ぶようになり、電波状況が悪化することも少なくありません。

一般的なアンテナだと安定した受信が難しくしても、パラスタックアンテナであれば可能なケースが多々あります。受信性能が高いパラスタックアンテナは、弱電界地域に最適なテレビアンテナなのです。

パラスタックアンテナのデメリット

高性能で受信感度の強いパラスタックアンテナですが、メリットばかりではありません。デメリットもあるので注意が必要です。ここからは、パラスタックアンテナを利用する際のデメリットについて紹介していきます。

風の影響を受けやすい

パラスタックアンテナのデメリットは、強風・台風などの影響を受けやすいことです。素子数が多いということは、当然のことながら重量も重く面積も広くなってしまいます。そのため、強風や台風の影響を受けやすく、倒壊したり方向が変わったりしやすいです。強風などの被害を抑えるためにも、太いマストを使ったりハイヤーで固定したりすることが重要です。

このような対策が疎かになっていると、最悪の場合アンテナが強風で飛ばされ近隣の住宅へ被害を及ぼす可能性も考えられます。パラスタックアンテナを設置する際には、強風・台風対策を厳重に行う必要があります。

強電界地域だと逆効果

電波の強いエリアである強電界地域では、パラスタックアンテナを使用するのは逆効果になってしまうので注意してください。電波が強いと、かえってテレビの受信状態を悪くすることがあるのです。その結果、テレビの映りが悪くなってしまう可能性があります。パラスタックアンテナは、基本的に電波の弱いエリアで使うようにしましょう。

価格が若干高い

価格面でもデメリットがあります。一般的な八木式アンテナと比較した場合、パラスタックアンテナは取扱数が少なく、やや割高となってしまいます。高性能なテレビアンテナだけに、価格がやや高いのは致し方ありません。また、一般的なテレビアンテナと比較すると、設置場所の確保や厳重な固定器具を使用する必要があるため、設置工事の際のパーツや取付費用も高額になる可能性もあるのです。

パラスタックアンテナの設置の注意点

パラスタックアンテナを設置する際、知っておきたいポイントがいくつかあります。どこに注意しておくか知らなければ、設置してから後悔してしまうかもしれません。そこでここからは、パラスタックアンテナを設置する際の注意点について紹介していきます。

弱電界地域で設置しよう

注意点としてまず挙げられるのが、弱電界地域で設置することです。デメリットで紹介したように、パラスタックアンテナを強電界地域で使用すると逆効果で受信状態が悪くなってしまうことがあります。せっかく高性能なテレビアンテナを購入しても、受信状態が悪くなってしまうのでは意味がありません。

そのため、まずは設置したいエリアは本当に弱電界地域なのかをチェックしておくのがおすすめです。電波の弱いエリアであることを確認してから、パラスタックアンテナを選ぶようにしましょう。

専門業者に依頼するのがおすすめ

パラスタックアンテナの設置は、専門業者に依頼するのがおすすめです。素子数が多いパラスタックアンテナは重量があります。そのため、素人が設置するのは大変であり、専門業者に依頼するのがおすすめです。

また、パラスタックアンテナは強風などの影響も受けやすく、設置した時にしっかりと固定しておくことが重要です。素人が設置した場合、どうしても固定の面で不安が残ってしまいます。それだけに、専門業者に依頼して設置するのがおすすめなのです。

専門業者の選び方と注意点

パラスタックアンテナを設置してもらうために、専門業者はどのようなポイントに注意して選べば良いのでしょうか。「信頼性の低い業者に依頼してしまい、問題が解決しないまま設置工事費だけ取られてしまった」というトラブルに巻き込まれないためにも、今回は5つのポイントを紹介します。

「テレビアンテナ設置・修理」を専門に請け負っている

そもそもテレビアンテナの設置は、ホームセンターや家電量販店、個人で経営しているような電器店など、さまざまな業者が対応しています。しかし、電波状況が良好で一般的なテレビアンテナの設置であれば問題ありませんが、パラスタックアンテナの設置を依頼するということは弱電界地域での作業となります。電波の指向性や強度、さらには設置場所の安全性にも考慮して作業を進める必要があるため、高度な専門性が要求されます。

ホームセンターや家電量販店などに依頼する場合、そのような熟練の作業経験がない担当者が作業に訪問する可能性もあるため、本当に対応可能であるかを事前に相談しておく必要があります。

もっとも確実なのは、テレビアンテナの設置や修理を専門に請け負っている業者を選ぶことです。あらゆるケースのアンテナ設置や修理に対応してきた専門性があるため、弱電界地域でのパラスタックアンテナ設置も安心して依頼することが可能です。

料金が明瞭で分かりやすい

専門業者の中には「見積時とは異なる料金を加算して請求してきた」「事前に相談なく勝手に作業を進め、高額な費用を請求された」「料金の内訳が不明瞭で分かりにくい」といったケースもあります。

ホームページやチラシなどに記載されている料金が明瞭であるかはもちろん、電話や現地調査の際にも必ず料金の内訳については確認しておきましょう。また、作業当日も料金を確認し、見積金額以上の費用は発生しないことを入念に確認しておく必要があります。

もし見積もりの内訳をはぐらかされたり、誠意のない対応が見られるような場合は、その業者へは依頼せず他の業者に相談してみるのがおすすめです。

24時間365日対応してくれる

パラスタックアンテナを設置した当日は良かったのに、その後数日経ってテレビの映りが悪くなることもあります。また、台風や強風の影響を受け、アンテナに不具合が発生することも。このようなトラブルに見舞われた場合に備え、24時間365日対応してくれる専門業者へ依頼することもおすすめです。

ホームセンターや家電量販店の場合、アンテナ工事以外にもさまざまな業務に対応しているため、週末や夜間の対応は請け負っていないことがほとんど。しかし、アンテナ工事を専門に請け負っている業者の場合は、休日や夜間でも即日対応を依頼できるケースも多いです。

現地調査が無料

一口にテレビアンテナの設置といっても、住宅の立地や形状、周辺環境によっても作業条件は変わってきます。そのため、テレビアンテナの設置にあたっては事前の現地調査が必須となります。ほとんどの業者は現地調査を無料で行って見積もりを出してくれますが、悪質な業者になるとさまざまな理由をつけて現地調査でも費用を請求してくることがあるため、十分注意しましょう。

少なくともホームページやチラシなどに「現地調査無料」の文言が記載されていることを確認するほか、電話でも必ず確認をとっておきましょう。

また、現地調査が完了した後には見積もりを提示してくれるはずですが、この際に「この金額以上の工事費が発生しないか」を確認しておくことも重要です。もちろん、現地調査から工事当日までの間に悪天候の影響などで条件が変わることもありますが、それ以外の理由で追加料金が発生しないかを確認しておきましょう。

作業前に簡単な説明を行ってくれる

信頼性の高い業者になると、作業に入る前に必ず説明を行ってくれます。これは設置工事を行う訪問先に間違いがないか、現地調査時に受けた説明と相違がないかを確認することで作業ミスを防ぐ意味もあります。

また、当然のことながら事前に説明した内容以外の作業が発生する場合、追加の費用を加算しなければならないケースもあります。そのような場合も、作業に入る前に都度丁寧に説明をしてくれるので依頼者は安心して任せることができます。

お互いの認識違いや作業が完了した後に「聞いていない」といったトラブルを未然に防ぐためにも、信頼性が高い業者ほどコミュニケーションを大切にしているのです。

パラスタックアンテナに交換してもテレビの映りが悪いときの対策法

パラスタックアンテナを設置してみたものの、電波状況がなかなか改善されないケースもあります。そのような場合、どのような対策を検討する必要があるのでしょうか。今回は2つの方法について紹介します。

アンテナの高さを変えてみる

近隣に高い建物が多い場合は、アンテナの高さを変えてみることで電波強度が強くなり、受信状況が改善するケースがあります。ただし、屋上に設置されたアンテナを自力で調整する場合、高所での作業を強いられるため危険です。また、テレビアンテナの調整は極めてシビアなため、自力での作業は症状を悪化させる可能性も出てきます。

アンテナの高さを検討する際には、事前に建物の様子を地上から見て、障害物となるようなものがないかを目視で確認しましょう。そのうえでアンテナ設置を依頼した業者へ再度連絡し、現地調査のうえ確認してもらう必要があります。

アンテナの方向を変えてみる

アンテナの高さと同時に検討すべきなのが、アンテナの指向性(方向)です。ただし、これも高さの調整と同様、高所での作業を強いられるため危険が伴います。まずは屋上の様子を見て、アンテナの調整にあたって干渉するものや設備がないかを確認しておきましょう。

高さの調整や方向の調整については、設置を依頼した業者に相談することで安く対応してくれるケースもあります。業者によってもルールは異なるため、まずは電話で相談してみるのがおすすめです。

別の設置業者へ相談してみる

何度もアンテナの位置を調整しているにもかかわらず、それでも症状が改善されない場合は、別の設置業者へ相談してみるのもおすすめです。特に最初に依頼したのがアンテナ設置を専門にしている業者ではない場合、アンテナ設置のプロにあらためて依頼することで解決できるかもしれません。

特にパラスタックアンテナのような特殊なアンテナは、高度な取り付け技術とノウハウが求められます。これまで多くのアンテナ設置に携わってきた信頼できる業者に来てもらい、現地調査のうえ対応が可能であるか否かを相談してみることもおすすめです。

それでもダメならブースターを設置

弱電界地域でも、設置場所の確保が難しいなどの理由でパラスタックアンテナを諦めざるを得ないケースもあります。そのような場合は、ブースターを利用する方法もあります。一般的なテレビアンテナでも、ブースターを利用することによって電波を受信することができるかもしれません。そこでここからは、ブースターについて紹介していきます。

ブースターとは?

テレビアンテナ用のブースターは、テレビ受信で使用する電波の増幅器のことです。受信強度が低いエリアでも、受信信号を増幅することができます。また、アンテナからテレビまでの経路での受信信号の損失を補うことも可能です。そのため、電波が弱い弱電界地域で安定したテレビの視聴をするために、ブースターを利用することは極めて有効な選択肢なのです。

ブースターの選び方

ブースターの選び方は、「使用帯域」「利得」「定格出力」がポイントになります。使用帯域とは、「増幅する周波数帯域」と「増幅しないで通過する周波数帯域」のことを指します。使用帯域でなければ、利用できないので注意してください。

利得とは、信号をどれだけ増幅できるのかを示す数値のことです。この数字が大きいほど増幅することができ、高性能なブースターと言えます。定格出力とは、受信品質を維持したまま増幅できる最大の出力レベルのことです。この数字も大きいほど高性能なブースターとなっています。

ちなみに、ブースターを設置したら調整をする必要があります。アンテナの信号強度が強すぎると逆効果です。そのため、強すぎる場合にはブースターの入力信号推奨レベルまで落とす必要があります。ブースターを設置した場合、しっかりと調整するようにしましょう。

屋内用と屋外用も重要なポイント

ブースターには大きく分けて屋内用と屋外用があります。屋内用はテレビの近くに、屋外用はテレビアンテナの近くに設置して使用します。

当然のことながらアンテナの近くに設置する屋外用のほうが電波の増幅効果も高く、パラスタックアンテナを設置しても症状が改善されなかった場合には屋外用ブースターの設置を検討してみましょう。

一方、屋内用のブースターは、主にテレビの台数を増やしたことによって1台あたりの電波が弱くなってしまった場合などに使用されることが多いです。

ブースターの設置も専門業者へ依頼する

テレビのそばに設置する屋内用ブースターの場合はユーザー自身でも簡単に取り付けができますが、屋外用のブースターを設置する場合はアンテナ工事と同様、専門業者への依頼が必須となります。屋外用ブースターは本体をアンテナ付近に設置し、電源は別の場所から引っ張ってくる必要があるため、アンテナ工事と同じかそれ以上の手間がかかります。

一般のユーザーが自ら強引に工事を進めてしまうと、屋根や建物にダメージを与えてしまったり、作業中に高所から転落してしまう危険もあります。

まとめ

弱電界地域でテレビの映りが悪いなら、テレビアンテナをパラスタックアンテナに交換することで改善できるかもしれません。パラスタックアンテナは素子数が多く高性能なテレビアンテナであり、電波が弱いエリアでも安定したテレビの視聴が可能になります。強風に弱いなどのデメリットがありますが、専門の業者に依頼してしっかりと固定すれば問題ありません。

また、現在使っている普通のテレビアンテナのままが良い場合は、ブースターを設置するという選択肢もあります。電波の増幅器であるブースターを利用することにより、弱電界のエリアでも安定した受信が可能になることが期待できます。

弊社・アンテナテックでは、パラスタックアンテナの設置や弱電界地域での安定したテレビ視聴のご相談などが可能です。アンテナの設置や電波が弱くてお悩みなら、お気軽にお問い合わせください。

 

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