看護師転職理由 本音からみえる職場選び

転職

看護師3年目、リーダー業務に新人指導、委員会…。やることが増えても給料はほとんど変わらずこのまま続けていくのはつらい…。そう思う看護師さんも多いのではないでしょうか?厚生労働省や日本看護協会のデータでは、新人看護師(1〜3年目)の離職率は20〜30%前後と高めです。
そこで今回は転職理由と自分に合った転職先の選び方についてご紹介します。

よくある転職理由ランキング

転職理由として、
1位 結婚
2位 子育て
3位 転居
4位 妊娠・出産
5位 自分の健康(主に身体)
6位 看護職の他の分野への興味
7位 親族の健康・介護
8位 配偶者の転勤
9位 勤務時間が長い・超過勤務が多い
10位 夜勤の負担が大きい

があげられます。女性が多い職場でもあるためやはり結婚や出産といったライフステージの変化での理由が多いです。

退職・転職理由(本音)からみえるもの

上記に加え実際に働いている中で転職理由として以下のものもよくある理由です。

・人間関係
・労働環境の不満(休日・残業含)
・給与、待遇の不満
・責任やプレッシャーがきつい
・看護観が合わなかった など

 人間関係を理由に辞める看護師は決して少なくありません。看護の現場はチームワークが求められる環境であり、報告・連絡・相談が不可欠になります。患者さんの命を預かっているため少しでもコミュニケーションが乱れるとトラブルにつながるため関係性が濃密でストレスも溜まりやすくなります。

また看護部長、看護師長、主任、スタッフ、新人と役割や立場が明確に分かれており上下関係に敏感な職場です。経験年数や役職によって指示・指導が発生することも。時には厳しい指導と感じる場合もありストレスを感じやすくなります。

医療現場は高齢化に伴い患者数の増加や、慢性的な人手不足もあり常に忙しく、時間に追われる環境です。余裕がなくちょっとした言葉や態度が摩擦を生みやすくなります。

先程も述べたように医療現場が人手不足による過重労働が問題となっています。休憩がまともに取れないことや定時で帰れない、新人教育、委員会活動など日々の業務以外でのやらなければならないこともあり疲弊してしまうことも。

また日勤、夜勤の交代勤務による生活リズムの乱れによりストレスがたまりやすくなります。
家庭がある人は家庭との両立も難しくなるケースもあり仕事への意欲低下につながりやすいです。

看護師の給与は、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は519万7000円(平均年齢41.2歳)です。

しかしこのうちわけの中には夜勤や残業代が含まれています。また、命を預かる責任の重さ、忙しさに比べ「これだけ大変なのに、この給料では割に合わない」という不満につながりやすいです。

出典:厚生労働省令和6年賃金構造基本統計調査

投薬ミスや観察の見落としが「医療事故」につながる恐れが常にあります。一瞬の判断ミスで患者の状態が急変するため精神に気が張り詰めた状態が続きます。

また、急変対応や医師への報告、家族への説明など業務が多岐に渡り、同時に進める必要があります。業務が幅広いため責任やプレッシャーが積み重なり「自分には荷が重い」と感じることも。

患者さん一人ひとりに寄り添いたいと思っていても、現場は忙しく効率的に業務をこなすことが優先になってしまうこともあります。そのため理想と現実の差に悩み、「ここでは自分の看護を実現できない」と感じるケースも少なくありません。

一方で、回復期・慢性期病院では「生活支援」が中心なので急性期志向の人には物足りなく感じることもあります。

自分のやりたい看護と現場の方針とのギャップで転職を考える人も多いです。

自分に合った職場を見極めるポイント

人間関係

転職活動時は「離職率」や「職場の雰囲気」をチェックすると良いでしょう。スタッフ同士の会話や表情を観察することで職場の雰囲気が分かります。

また、他人とのコミュニケーションの方法をと見直すこともおすすめです。人は変えられません。まずは自分から挨拶をし積極的に仕事をするなど信頼関係を構築していきましょう。そうすることで人間関係も円滑になっていきます。

労働環境

「残業の有無」「年間休日日数」の確認、子育てや家庭との両立をするなら日勤のみなどを検討します。
また有給消化率の高さは働きやすさの目安となるので確認しておきましょう。

給与・待遇

急性期病院であればほとんどの病院が残業があります。口コミなどの情報収集は必ずしておきましょう。給与・待遇面では年収がどれくらいになるか、福利厚生等確認しておきます。

また認定看護師など資格がある場合は提示しすることで給与がアップする可能性があります。
採用側も何ができるのかを重視しているため、自分ができるのかをアピールするのも一つです。

責任感やプレッシャーがきつい

命を預かる仕事であるため責任やプレッシャーは避けては通れないです。その中でも急変が少ない健診、訪問看護、産業保健師などの職場へシフトすることで、ミス=医療事故に直結する機会が減るため心身のバランスがとりやすくなります。

看護観の違い

急性期でのスキルアップ、訪問看護での継続看護分野など、自分がやりたい看護は何かを考え次の転職先を選択すると良いでしょう。

また事前に病院の理念や看護部の方針を確認することもおすすめします。

転職エージェントの利用

看護師の転職で多くの人が利用する手段は、主に転職サイト・エージェントハローワークです。
ここではおすすめの転職エージェントをご紹介します。

レバウェル看護

・求人数16万件の豊富な求人数に加え非公開求人ありも多く、条件に合った求人を見つけやすい
・LINEでの相談や履歴書添削、面接対策など、転職活動を全面的にサポート

ナース専科


・オリコン顧客満足度ランキングで3年連続総合1位を獲得しており、利用者満足度が高い。
・全国の求人を取り扱い、特に託児所や寮のある病院など、福利厚生を重視する方におすすめ。

マイナビ転職

マイナビ看護師
・大手人材紹介会社マイナビが運営し、8万件以上の求人を有している。
・専任のキャリアアドバイザーがサポートし、転職活動を全面的に支援。

これらの利用をするのもひとつですが、必ずしも自分に合った求人が見つかるわけではありません。ハローワークや病院のサイトから直接応募など自分に合った求人探しをしていきましょう。

まとめ

結婚や出産といったライフステージの変化はつきものです。
看護師は大変な面もありますがライフステージに合わせて様々な働き方ができるのは強みになります。
転職するうえでこれまでの働き方や看護観などを振り返り自分に合った職場を探していきましょう。


この記事を書いた人

りこ
社会人から30歳の時に看護師免許取得。
医療業界15年以上の経験から広い視点で看護師の働き方、転職情報などを執筆。

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