【のんびり働ける?】療養型病院の仕事内容とメリット・デメリットを解説

看護師の働き方

療養型病院ってどんなところ?

のんびり働けると聞いたけど実際どうなの?

仕事とプライベートを両立できる働き方を調べていると「療養型病院」が候補に上がってくる方が多いのではないでしょうか。

療養型病院は急性期病院のバタバタした感じはなくほぼルーティンワークで、定時で終わる病院も多いのが特徴です。のんびり働きたい人やママ看護師さんなどに人気の病院になります。

一方で、メリットがあればデメリットもあります。

私は急性期から回復期、慢性期まで勤務した経験があります。この記事を読めば療養型病院の特徴やメリット・デメリットが分かります。

自分に合った職場へ転職できるようまずは情報収集の参考になれば幸いです。

療養型病院とは

療養型病院の特徴

急性期治療を終え状態が安定した慢性期の患者が長期にわたって医療・リハビリを行うための病院です。高齢者が多く、看取りも対応します。

一般病床との違い

日本の病院の病床は医療法により5つに分類されます。

・結核病床

・感染症病床

・精神病床

・一般病床

・療養病床

一般病床は手術や検査など急性期の治療を目的にした短期的な入院が目的です。高度な医療設備や人員が配置されています。一方療養病床は、状態が安定した慢性期の患者が医療と生活支援を受けながら療養する環境です。

令和6年の調査によると一般病床の平均在院日数は15.5日、療養病床は117.4日となっています。

出典:厚生労働省 令和6(2024)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況

療養型病院の看護師の働き方

勤務体制(夜勤あり、受け持ち人数)

療養型病院の最大の特徴は、看護師1人が担当する患者数の多さです。

配置基準: 一般的に20:1(患者20人に対して看護師1人)です。急性期の7:1や10:1と比べると、一人ひとりの受け持ち人数はかなり多くなります。

夜勤: 看護師1〜2名 + 介護職1〜2名という体制が一般的です。患者さんの容態は安定しているため、急変による緊急対応は少なめですが、おむつ交換や体位変換などのケアは介護職と協力して行います。

残業少ない

療養型病院は、看護業界の中でも残業が少ない傾向にあります。

緊急入院や緊急手術がほぼないため、一日のスケジュールが予測しやすく、ルーティンワーク中心でバイタル測定、経管栄養、吸引、褥瘡処置など、決まった時間に決まった処置を行うのがメインです。

子育て中のママさんナースやベテラン層が多いため、定時に帰ろうという空気が醸成されている職場が多いのも特徴です。

スタッフの年齢層

急性期病院に比べると、平均年齢は40代〜50代の看護師が中心です。

育児が落ち着いた方や、体力的にハードな急性期を卒業した経験豊富なナースが集まっています。 若手主体の職場のような競争やピリピリ感は少なく、穏やかな雰囲気の職場が多い傾向にあります。

最近では、あえて燃え尽きを避けるために、20代〜30代の若手・中堅がワークライフバランスを求めて転職してくるケースも増えています。

療養型病院の看護師の仕事内容

・バイタル測定
・経管栄養
・褥瘡処置
・吸引
・点滴管理
・看取り対応

症状が落ち着いている患者が多いためほとんど、ルーティンワークになります。介護度が高い患者も多く、吸引、褥瘡処置、経管栄養などが主な看護師の仕事です。約3割が死亡退院となるため、看取りの対応も多いです。

出典:厚生労働省「療養病床の在り方等に関する検討会」による新たな選択肢の整理案について

療養型病院で働くメリット

残業が少なく家庭と両立しやすい

療養型病院の最大のメリットは、スケジュールの予測しやすさです。

急性期のような緊急入院や緊急手術がほぼありません。急変も少ないため、定時で業務が終わる職場が多いです。また患者の状態が安定しているため、急性期のように情報収集に1時間早く来る必要も、記録が終わらず20時まで残る必要もありません。

さらにママさんナースも多く、子どもの熱などによる急な休みにも理解がある風土が根付いている病院が多いです。

患者さんとじっくり関われる

急性期は治療の場所ですが、療養型は生活を支える場所です。数ヶ月〜年単位の付き合いになるため患者の性格、家族背景、好きだったものまで把握したうえでの看護ができます。
また、終末期の患者が多いため、苦痛緩和や家族へのグリーフケアなど、深い看護実践が可能です。

のんびりと働ける

急性期のように常に何かに追われている感覚から解放されるのが、療養型の魅力です。1日の流れが決まっているため、落ち着いて業務に取り組めます。最先端の医療知識などを追いかける必要なく、今持っている基礎スキルを磨くことに集中できます。

療養型病院で働くデメリット

 ルーティンワークでやりがいを感じられない

療養型病院は生活を支える看護が多いです。業務も吸引、褥瘡処置、経管栄養などルーティンワークが多く、判断を行う看護場面が少なく、看護師としてやりがいを感じられなくなることも少なくありません。

医療・看護スキルの向上がない

命に関わる緊迫した場面が少ない分、医療手技に触れる機会が極端に減ります。複雑な輸液管理、人工呼吸器の設定、急変時の蘇生介助など、急性期で培ったスキルを使う場が少ないです。

数年後にやっぱり急性期に戻りたいと思っても、最新の医療知識や機器から取り残されたブランクが、再挑戦への高い壁となって立ちはだかります。

介護度の高さ × 受け持ちの多さによる肉体的疲弊

療養型は楽という誤解を解くポイントです。
看護師1人で20人の患者を診るため、一人ひとりにかけられる時間はわずかです。急性期のように判断を求められる場面が少なく精神的なゆとりがある一方で、 全介助の患者が多いため、おむつ交換、体位変換、車椅子への移乗といった力仕事が多く肉体的な負担は大きいです。

療養型病院に転職する時の注意点

電子カルテかどうか

療養型病院は歴史が古い施設が多く、IT化の格差が激しいのが現状です。いまだに紙カルテや手書きの指示受けを行っている病院も少なくありません。記録に時間がかかるだけでなく、読みづらい文字の解読や、過去の経過を追う作業が大きなストレスになります。

配置されている看護師の人数や他職種の人数を確認する

療養型病院は20:1の看護師配置基準のため、人員不足は、忙しさを超えて体力の限界と安全性の欠如に直結します。

人員が足りているか、現場が崩壊していないか事前に病院見学転職エージェントに内部事情を情報収集しておきましょう。

業務内容の詳細を確認する

病院によって、業務内容は異なるので業務の詳細は確認しておきましょう。介護度はどれくらいなのか、オムツ交換などは介護士がメインなのか等で肉体的負担も変わってきます。

また夜勤は看護師1人と介護士1人という病院も多いため夜勤の人員も確認が必要です。

プライベート重視で働きたい人は療養型病院はおすすめ

急性期に疲れた人

急性期のようなめま苦しい忙しさからは解放されます。手術や検査、緊急入院に振り回されることがありません。「今日はこれが終われば帰れる」という見通しが立つだけで、精神的な疲労度は劇的に下がります。

子育て中のママ看護師

療養型病院には、育児をしながら働く仲間がたくさんいます。有給休暇が比較的取りやすく、学校行事や習い事の付き添いなど、子供との時間を優先しやすいのが大きなメリットです。

また、病院によっては日勤のみという働き方を柔軟に受け入れてくれるケースも多いです。

プライベート重視の人

定時で終わる生活は、趣味や家庭との両立がしやすいです。また急変が少ないため、仕事が終わってからも「あの患者さん大丈夫かな…。仕事残してないかな…。」と家で悩むような、心理的な持ち帰りがほとんどありません。プライベート重視の人にはおすすめの働き方です。

メリット・デメリットを考慮したうえで自分に合った働き方を選択していきましょう。

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